戦国BASARA
地方領主が電車内で少しだけはしゃぐ現代(2010年代)パロ話。過去作品
※注意
◇「携帯」の意味について
作中に「携帯」という言葉がでてきますが、これは「フィーチャー・フォン」を指します。
日本独自のフィーチャー・フォンは「ガラパゴス携帯(ガラケー)」とも呼ばれますので、「ガラケー」ならわかる人もいると思います。
下の画像は代表的な折りたたみのガラケーになります。
「ガラケーってなに?なんでスマホじゃないの?」と疑問と違和感を持つ方もいらっしゃるかと思いますが、この作品は2011年に製作した古い作品であり、2011年当時の作者の周りではまだスマホを見かけずガラケーが現役だったため、当時の時代背景を考慮してそのままにしております。ご了承下さいませ。
◇キャラの描写について
尼子さんがツッコミに徹しています。
南部さんをノリノリにしすぎてしまったところがあります。
そして、佐竹さんが地味に乙女になっているところもあります。
それでも大丈夫な方は下の「■■車内にて■■」からどうぞ
■■車内にて■■
青い空の下を走る電車。そこにある六人が乗っていた。
椅子が向かいあう四人用の席を二組指定席で予約していた彼らは、一組の席は四人が座り、もう一組は二人座り、空いていた場所は荷物置き場として使用していた。
「うっはー!!きれいだなー!!!!」
窓から顔を出すのは宇都宮。
外の景色をよく見ようと目を大きくし体をさらに前へ傾けた。
「おい宇都宮ぁ!お前危ねぇぞ!!」
「うおっ!?」
怒鳴り声をあげるのは隣にいる尼子。
宇都宮の襟を掴み後ろにおもいっきり引っ張ってはドサッと無理矢理座らせた。
「ガキじゃないんだからはしゃぐんじゃねぇ!!
窓から落ちたらどうすんだ!!」
「え~別にいいじゃんかぁ」
「じっとしてろ!!」
「そうだぞ宇都宮」
宇都宮の手前には姉小路。腕を組み尼子の忠告に頷いた
「体が外にでたら危険だ」
「いやちょっと待て。お前もさっき森の中走ってる時、同じことしてたじゃねーかー!!」
姉小路の発言に尼子はすかさず突っ込んだ。
「森はいい……森はよく見れば見る程、その魅力に惚れる」
「お前が森大好きっ子なのは十分知ってるわ!!」
大人気のない二人に尼子は「はぁ」とため息をついた。
「二人して大人しくいろよ……南部さんも言ってくれ」
「ふぁひふぁ?(わしが?)」
「って弁当食ってるー!?」
尼子の手前の南部は駅弁を食べていた。
誰も気づかなかったので宇都宮と姉小路も驚いた。
「ちょっ!?いつのまに!?」
「ふいふぁっひふぁふぁふぁふぁ?(ついさっきからだが?)」
「わーおいしそうー!!俺にもちょーだい!!」
「ふぉふぉふぁふ(断る)」
南部はコロッケを口に入れていたためうまくしゃべれなかった。
「南部……せめて飲み込んでから言え」
姉小路に言われ、食べていたコロッケを喉に通した。
「……わしは今食事中だから。あまり話しかけるでない」
「でも昼飯にはまだ早い時間だぞ。南部さんはもう腹減ったのか?」
「ふぇんふぉーがふぉいひほうはっはからふい(弁当が美味しそうだったからつい)」
「また食べてるー!!」
口に鮭を入れる南部に尼子のツッコミは続いた。その一方
「せっ、拙者……こういうのは恥ずかしいのですが……」
「いいじゃないか佐竹殿!ほら!笑って!!」
「はっ、はあ……」
「はい!チーズ!!」
パシャッ
「ん?お前ら何してんだ?」
尼子は横に向いて、通路を挟んで隣の席に座る佐竹と直江に声をかけた。
「記念に写真をとってんだ!!」
「兼続殿がどうしてもと言うので……」
「へぇー、見せてくれよ」
「いいぞ!!」
直江は携帯を尼子に渡した。
「おっ、ガラケーでもけっこうきれいに撮れてる。上手いな、兼続」
「だろ?無敵の俺は撮り方もバッチリだからな!!」
「でも佐竹さん、もうちょっと笑えばいいのに」
「拙者……不器用ですから、カメラを向けられるとあまりうまく笑えません……」
「緊張するから笑えないんだ。肩の力を抜いていつも通りにいればいいんだよ!佐竹殿!!」
「そ、そうですか?そう……ですね」
佐竹の顔がが少しだけほころんだ。その時
「よし、今だ!!」
パシャッ
「えっ!?」
尼子はシャッターチャンスを逃さず携帯のボタンを押した。
「おし、撮れたぞ」
「尼子殿!見せてくれー!!」
尼子はたった今撮った写真を直江に見せた
「あ、これはいい顔だな~!尼子殿、なかなかやるな!!」
「ふっ、それほどでも!」
「えっ?えっ?」
「佐竹殿もほら!よく写っているぞ!」
「い、いや……拙者は……け、結構、です……」
佐竹は恥ずかしいのか顔を赤くし両手で顔を覆った。
すると、三人の楽しそうな光景を見た宇都宮は
「ふーん、それなら、俺もとろー!!」
ポケットから携帯を取り出して写真を撮り始めた。
「姉小路ー!!」
「ん?」
ピコーン
「むっ?」
姉小路を呼んですかさず撮った。しか、しその顔はしかめっつらだった
「次、南部のじっちゃ~ん!!」
次に携帯を南部に向ける。
「ふおい」
ピコーン
玉子焼きをくわえてピース。バッチリなカメラ目線であった
「南部さん意外とノリノリだな!!」
「ふぁあな(まあな)」
「三人もとるぞ~!!」
「あ!せ、拙者は!!」
「いいぞー!」
「ほい!」
ピコーン
「あ!やっべー」
「どうした?」
尼子が宇都宮の携帯を覗くと、直江と佐竹の顔ははっきりと写っていたが、尼子の顔はピントがずれていたのかぼやけていた。
「おい!俺の顔とれてないぞ!!」
「やー失敗!もう一回!!」
「たく!しっかりとれよ!」
「佐竹殿!ほらにこって!!」
「え、えっと……こう、ですか?」
「お!その顔いいなー!それじゃあ、はい!チーズ!!」
ピコーン
「へへっ!今度はOKだ!!」
「本当か?チェックさせろ」
「俺にも見せてー!!」
「せ、拙者も……です!」
「わかったわかった!」
四人の楽しそうな会話を姉小路と南部は見守っていた。
「賑やかなものだ」
「その方がよかろう」
「ふ、確かにな」
「ふぉーふぉーふふふぁいは(少々うるさいが)」
「……南部、箸の動きを止めろ」
「ふぉふぉふぁふ(断る)」
「……まあいい、私も食事を頂くとしよう」
その後も6人は電車の車内で仲良く乗っていた。
おわり
◇◇◇◇◇◇
